どうしたらいいの?アパレル小売業界

今週の定休日は展示会の為、神戸へ。とその前に神戸市の灘区役所へ立ち寄りました。

実はちょっと所用で戸籍謄本取ろうとしたら、地元の区役所に本籍が無い。なぜか戸籍が前職時代に住んでた神戸市のまま。

大阪に帰ってきてかれこれ15年近くも経ってるのに、引っ越した時に本籍を変更してなかったんですね。今となってはその原因は不明ですが、大阪生まれの大阪育ちのくせに自分に神戸ブランドをどこか残しておこうという浅ましい考えが潜在的にあったのかもしれませんね(笑)

牛じゃないんだから!地域ブランドいらないし!

ということで、晴れて大阪市民、浪速の商人に戻りました。

さあ、どうしよう?アパレル業界危機で改めて気付いた事

それはさておき、アパレル卸の3月の展示会というのはアパレルメーカーにとっても小売店にとっても秋冬の設計図となる大事な展示会なんです。だいたいの方向性を定めて実際のシーズンで修正していくって流れなんです。

ところが、最近いろんなアパレルメーカーさんの営業さんはじめ企画の方やMDの方、経営者の方と商談してると秋冬の傾向どころか、現在進行してる春夏シーズンでもなかなか傾向がつかめてないって話になるんです。

店も一緒で、半年先の事なんてもうさっぱり分からない。というか今シーズンの事すら分からない(笑)

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15年以上のお付き合いのE社のY田さん、
好き勝手発注に文句も言わず付き合ってくれてます

 

でも発注しないと商品入ってこないし・・・ということで仕方無しの発注!が今までのパターン。

「商品無かったら売るモノが無い」という恐怖心があったんですね。

1社無くなったら必死に代わりになるであろうよく似たアパレルメーカーさんを探してました。小売店してると本能的に売るモノがなくなるのが怖いんです。

そこへ最近のアパレル不況です、探そうにも代わりもどんどん無くなっていく。

そう、そもそもダメなものを頑張っててもダメなんです。だってそもそもモノで売れてるわけじゃなかったんだから。

手放す事が結構大事!

元々そうなんですが、仕入れに関してはさらに妥協をやめ、好きなものとお客様の顔の浮かぶものだけにさらに特化する事にして約半年。

ちょっと怖いけど数値目標とか計画仕入れをやめちゃいました。

で、結果は・・・

あんまり変わらない!(笑)

そして意外と無くなったら無くなったで既にある既存のブランドが売れ出す。取引メーカー数が減った分体は楽。ということは今まで結構ムダな動きをしてたのねーーー!という事です。

この半年の間、こんな大阪の零細企業の取引先でも廃業、倒産、撤退、ファンド買収・・・と取引するアパレルメーカーさんがひとつまたひとつと減っていっても、減った分また新たなご縁が次から次へと出てくるのもまたアパレル業界。

数字から考えるとダメ、モノで考えても売れないというファッションビジネスを数年かけて身をもって体現してみました(笑)

エクスペリエンスマーケティングにはこんな言葉があります。

シンプルに考えること

迷ったらどちらが儲かるかでなく、どちらが楽しいかで判断しよう!

そもそも洋服屋は服を売ってるんじゃなく、いつもと違う自分に変身してドキドキしたり、ワクワクしたり、ちょっと堂々とできたり楽しい気分になったりしてもらう為にあるんですよね。

「在庫を販売する」って文字にするだけでも楽しくないですから。

まず自分やスタッフが、お客様と一緒にドキドキを楽しめる。商品にはそんな基準がやっぱり一番大事なんだと取引先のアパレルメーカーが減れば減るほど思う今日この頃です。

「思い込みと勘違い」の発注はやっぱり大事だなって、ひとつ手放した方が次が入ってくる。

今手放してるのは妥協、手に入れてるのはお客様との店頭でのコミュニケーション時間。

もっと妥協を捨てていこう!

神戸4社、大阪1社の展示会を回って思うのはそんな事でした。

 

 


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沖 啓太郎

1966年大阪市生まれ。 大阪市住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキの三代目。 アパレルメーカーと小売業と商店街の経験と情報を駆使しながらファッションを通じて心豊かなライフスタイルを提案できる店づくり心がけています。

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