洋服は生ものです!

住之江区のクレアトールオキ三代目オキケイタロウです。今年は台風の当たり年のようで天気の読めない大阪です。

9月になり、店頭は秋物がバッチリ揃ってきました。昔(といっても10年位前でしょうか)に比べると7月や下手すると6月後半に秋物を立ち上げるようなブランドもほとんど見られなくなってきたように思います。

そんなに早く展開しても先物はあんまり売れないですからね〜(笑)

ホントはもっと先取りの提案をさせてもらわないといけないんでしょうが、何しろ夏が暑い!

本格的な秋の素材ウールやニットの出番が年々遅れてくるのも仕方ないですね。

・・・・・温暖化だもの!

とはいえ、店頭にはすぐ着てもらえそうな晩夏初秋イメージの洋服が増えてきました。

晩夏初秋のお洋服ってこんなのです

素材は夏素材に近く、カラーが夏とは明らかに彩度も明度も抑えた秋色だったり、袖丈が五分袖や七分袖だったり・・・

要は「すぐ着てもらえて秋の雰囲気を先取りできそうなもの」的な位置づけです。

さて今日の話題は、「おとり置き」について。
洋服のお店によくある慣習というか、「おとり置き」というシステムがあります。

「次来る時にお支払いするので、その時まで商品をキープしておいてください」

っていう意味です。
顔なじみのいつものお客様も、通りすがりの初めてのお客様でも基本的に承ります。
ただし、ウチのお店には一つだけルールがあります。

おとり置きは1週間までにお引き取りくださいね!

特にこの時期、新しいシーズンの立ち上がりには新作が毎日のように入荷して来るのでおとり置きも多くなります。

やっぱり目新しい商品は気になるし、他の人に買われる前に押さえておこう!という心理が働くのは当然ですよね。

でも、このルールだけはどんな方でも守って頂いてるんです。

洋服は生ものです!

なぜ、そんなルールを設定してるかというと、ファッションは季節商売。商品は生鮮食品、生ものと一緒だと思ってるからなんです。

腐ってしまう商品もあります!
ホントに腐るわけではないですよ、洋服に対する感覚が腐ってしまうんです。

気候的に着れなくなってしまったり、感覚的にずれてしまうって意味です。

ファッションは感性の部分もありますが、基本的に季節商売なので気温に大きく左右されます。
気温が5℃変われば体感も気分も大きく変わります。35℃と30℃と25℃では人間の感覚は全く違うんです。それくらい繊細なものだと思います。
つまり、おとり置きとお買い上げのタイミングが開けば開くほどその洋服に対する感覚って変わる事が多いんです。

取り置き期間が長くなったお客様から聞かれるセリフはこんな感じです。

「アレ、もうちょっと素材しっかりしてたよね?」

「こんな色やったっけ?」

「今からだとあんまり着れないね!」

(・・・オイオイ!w)

時には、忙しすぎて取り置きしてたこと自体を忘れてしまう方もごくまれにいらっしゃいます。間が開くと記憶も薄れます。
そもそも洋服はその人のテンションをあげるもの、気持ちを輝かせるもののはずなんですけどね(苦笑)

せっかく、お買い上げして頂くのにテンションの下がる要素は少ないほうがいいとボクは勝手にそう思ってます(笑)
(もちろん、そんな事がないようにしっかり説明させていただきますが)

気に入ってたけど、気分が変わるというのもよくあること。でもせっかくだったらお気に入りの旬の洋服は旬の時に着て頂きたいなとそう思います。食べ物も洋服も同じことですよね。

 

気になる時が旬の時!

 

なので、ぜひお取り置きは1週間以内でお願いいたします。ご連絡が無い場合は自動的に売り場に戻しますのでご了承くださいね!

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。

ではまた。


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沖 啓太郎

1966年大阪市生まれ。 大阪市住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキの三代目。 アパレルメーカーと小売業と商店街の経験と情報を駆使しながらファッションを通じて心豊かなライフスタイルを提案できる店づくり心がけています。

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