「買いたい服がない」はホントに本当か?

住之江区の加賀屋商店街でクレアトール オキの三代目してます沖啓太郎です。

11月も展示会のそこそこピーク月でだいたい来年の夏物の発注をします。毎度毎度半年後に入荷する商品を発注してていいんだろうか?って考えます。やっぱり今の時代どう考えても早すぎるけれど、他の選択肢がない以上最低限の発注をしてます。

最低限のつもりでも結果が予定通りいかない事が多いのは・・・ひとえに経営者の責任ですね。

経営者、誰やねん!

あ、ボクでした。

 

神戸の古巣へ展示会

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神戸のポートアイランドにある古巣の某大手アパレル会社に来年夏物の展示会に伺いました。昨年からの事業縮小でたくさんの先輩や同期や後輩が退職したものの、展示会に行けば懐かしい顔ぶれがまだまだ頑張ってる姿にほっとします。

東京から展示会応援に来られてて卸部隊の営業を取り仕切る、大先輩のIさんと久しぶりにお話しできました。「過去を捨ててとにかく変わるんだ」と、かつてと同じように熱く話してくださいました。

 

日経ビジネス「買いたい服がない」

先月話題になった、タイトルが「買いたい服がない」という日経ビジネス。

アパレル関係者にとっては聞き捨てならないタイトルのこの雑誌、読みたかったんだけど定期購読はとうの昔に止めちゃったし、誰か持ってないかな〜と思ってたらひょんなことから手に入ったんです。

短パン社長、奥ノ屋圭祐さんから(そもそも正確には西麻布のkiso barのマスター木曽さんから奪った説が有力ですw)営業のスミさんに渡ったこの日経ビジネスは愛と志のある小売店さんを渡り歩き、愛知県小牧市TOMTEのトモーコさん近鉄村上の故郷大牟田マルミヤのケイコさん大阪FOCUSのマイマイさんの手を経てボクの元にたどり着きました。(経緯はこちらの短パン社長のブログを読んでくださいね。)

多分ここに名前の上がった方々はこの記事見て「何言うてんねん〜〜〜!」と逆にファイトを燃やしやる気になる方々ばかりのはず。

みなさんの行動を見て自分もいつも元気もらってるんです。

短パン社長繋がりで渡り歩いてきた日経ビジネス

短パン社長繋がりで渡り歩いてきてボロボロになった日経ビジネス

そしてボクの手を離れ大阪から福井県のこまどりエルパ店野路純平さんの元へ旅立ちました(笑)

一応アパレル経験10年、小売業17年というアパレル漬けのボクです、書いてあることは至極ごもっともで若干生産目線ではあるけれどだいたいその通りという気がしました。

要は、あてもないものを作りすぎるアパレル業界自体のシステムの矛盾、店舗の過剰、商品企画の同質化・・・などなど、ここのところずーっと言われてきていること。そして消費者の変化に気づいてないからこれからもさらに厳しくなるよって感じの記事です。

はーっ、勘弁してください!って感じです。

小売の現場の感覚は・・・

特にここ数年の厳しさは言われなくても小売の現場にいる人はみんな感覚で既にわかってます。だって商品がいくら良くても、どれだけカッコイイお店でも2000年以降一体どれだけのアパレルメーカーや同業小売業店が倒産や廃業するのを見てきたことか?

そりゃみんな不安で萎縮してしまいます。

でもですね過去の経験から言わせていただくと、景気がよかろうが悪かろうが、いつの時代も売れるものは売れてるんです。

あのお客様に似合うだろうな!

これ好きそうだから絶対喜んでもらえる!

そう思って仕入れた商品は、絶対ではないけれどだいたい売れることが多い。

その理由を考えてみました。それはバイヤーや店長やスタッフがお客様の喜んでくれる顔を思い浮かべながら仕入れてて、その思いが伝わってるからだと思うんです。

商品がいいのは当たり前、特にわれわれ専門店が扱う商品は決して安くないです。そんなことは百も承知で来店して買っていただくお客様は、決してモノだけ買いに来てるわけじゃないんですね。

「買いたい服がない」は売り場でもたまに聞くセリフですけど、わざわざ来店されるお客様は最終的に何らかお買い物して帰られる方が多い。

「買いたい服がない」から「買いたい理由が見つかった」になるようにお伝えするのがおそらくは服屋の使命。

この店で買いたい、あなたから買いたい!

そう思ってもらえることが一番の商品なんだと恥ずかしながらやっと最近気づきました。

そう思うとまだまだお伝えできてない事がいっぱいだな、さあ頑張ろう!

本日は以上です、ではまた。


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沖 啓太郎

1966年大阪市生まれ。 大阪市住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキの三代目。 アパレルメーカーと小売業と商店街の経験と情報を駆使しながらファッションを通じて心豊かなライフスタイルを提案できる店づくり心がけています。

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