エクスマライブと村上春樹で伝わる力を学ぶ

展示会以外で上京したのは久しぶりでした。住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキ三代目オキケイタロウです。

午前中に1社現物と呼ばれるシーズン期中の仕入れを済ませ、ランチにはあのカレーの神様、芸能人よりも芸能人のKeisuke Okunoyaこと短パン社長(あれ逆か?)のおススメするMOKUBAZAさんのキーマカレーを食し、いざ和泉多摩川にあるエクスマの秘密基地へ向かいます。

短パン社長のお勧め、MOKUBAZAさんの崩したくないほど美しいキーマカレー。

短パン社長のお勧め、MOKUBAZAさんの崩したくないほど美しいキーマカレー。

エクスマライブ、エレメントEで言葉の深さを知る

ボクが唯一学ぶマーケティングの勉強エクスマ。

(エクスマ=エクスペリエンスマーケティングについてはこちらをどうぞ)

この日はエクスマ塾生だけの為のビジネスセミナーです。北は北海道、南は奄美からとっても濃いメンバーが集結されてました。

エクスマは最近ではSNS宗教と言われてるらしいです(笑)。そんな噂が立つくらいSNS上でエクスマ塾生の方の活躍を見ない日がないってことだと思うんです。

それはさておき、今回初めて参加させてもらった塾生限定のエレメントEと呼ばれるセミナーはヤバいです。未だにちょっと整理がつかない状態ですが、自分の「思想」を伝える「言葉」というものに対して凄く考えさせられたスゴイ場でした。一般セミナーでも藤村先生の言葉はとっても心に響くんですが、やはりそこは塾生限定の特権で坪井秀樹さんや短パン社長とのトークもいつもは聴けない裏話や毒舌、熱くてぶ厚い話にいまだに酔ってる感じです。

 

さて今回のテーマはBUNGAKU(文学)!

ビジネスセミナーなのに文学なんです(笑)

そして藤村先生の村上春樹の朗読からスタートしました。

オープニング」は「風の歌を聴け」の朗読から

オープニングは「風の歌を聴け」の朗読から

藤村先生いわく「経営者だったらシェイクスピアくらい読んでないとね」って。

シェ、しぇ、シェイクスピア~~!!今のところ自分がシェイクスピアを理解する力は無いのですが、「文学、芸術が仕事に大いに役立つ!」って師匠はおっしゃいます。

しかも今回のテーマは文学、冒頭からギンズバーグ(って誰?)、島尾敏雄(聞いたことないし!)、石川啄木、吉行淳之介・・・聞いた事もない人からほとんど日本史で覚えただけの作家さんの話で面食らいました(笑)

ひとつとっても興味深かった話は、日本は日記や私小説が受け入れられる文化だってこと。

紫式部日記、土佐日記の千年も前の時代から他人の書いた日記を読む文化がある。外国にはないそうです、だから今のブログという文化(?)は日本人にとても向いてるんですね。

千住博さんの言葉も引用されて、「芸術というのは分かり合えない人と分かり合う手段だから」と。ボクは芸術を「商売」とか「人間関係」に置き換えてみました。

日常生活でもビジネスでも芸術や文学の「感受性」や「情緒」の滲むような自分の言葉で伝えることが「伝わる」ってことなのかなと、そのために芸術や文学に触れる事が大事なのかなとぼんやり理解しました。

 

 

藤井先輩が語る村上春樹の世界

さて、今回講演された藤井雅範さんはボクの前職ワールドの先輩で、今は独立されてVMD(平たく言えば五感を使ってファッションの価値をお客様に伝える)のお仕事をされてます。

ファッション業界のVMDの仕事ってディスプレイだったりレイアウトだったり、見かけ重視で伝えることに頭が行きがちです。それを理論立てし、数値化しロジカルなビジネスにしてきたのがかつてのワールドのVMDなんです。当時を知ってるからこそ、その最前線におられた藤井先輩の成功と失敗のエピソードは懐かしいし、自分も陥っていたロジカルの罠の話は今のアパレル業界まさにそのものでした。

時代は超アナログの自分でもブログを書くようなSNS時代です。ビジネスをする自分たちは文字通り五感を使って伝えないと伝わらない。特に言葉は日常的に使っている割には無意識に使ってると思い知らされました。

ボクが初めて読んだ村上春樹作品は「ノルウェイの森」

当時のブームだったという理由だけで読んだんですが、軽いのか重いのか言い回しが難解過ぎて正直あんまりよく分からなかったんです。だから村上作品はボクの圏外でした(笑)。

村上春樹は日本語ポップだ

村上春樹は日本語ポップだ

ともかく藤井さんの「村上春樹は日本語ポップだ」の解説でものすごく興味がわいた初期3部作。

「風の歌を聴け」

「1973年のピンボール」

「羊をめぐる冒険」

とりあえずこれだけ読み込んでみたいと思います、そして自分の表現力が上がればこれ幸い・・・なわけないですね。

あ、ちなみに初期3部作はこの順番で読まないとダメだそうです。理由は・・・読めばわかるそうです(笑)

 

 

まとめには、これまたワールドの先輩でエクスマの重鎮、坪井秀樹さんからの「思想」のお話。

ファイル 2016-06-21 18 24 54

「ピカソの絵はオレでも描けるけど、それはクソじゃん!」 by坪井さん

「ピカソの絵は描こうと思えば誰でも描けるけど、絵自体に価値があるんじゃなくピカソが描いた事が価値で、買う人は絵ではなくその思想を買っている!」

「思想=価値観=コンテクスト、だから企業は思想を持たないといけない!」って。

思想ってつまりは、自分がどう思いどうありたいか?それを忘れた会社の話に苦笑いです。

 

 

まとめのまとめに奥ノ谷さん登壇です。

「何が言いたいの?」

「何が言いたいの?」

 

「何が言いたいの?」「どうしたいの?」

美容師は○○だから・・・と伝わらないフェイスブック投稿の公開処刑が始まりました(笑)

相手のあることを考え、相手を思い投稿する。

奥ノ谷さんがいつも言われることですけど、せっかくの投稿が独りよがりにならないように気をつけようと背筋が一瞬冷たくなりました。

 

 

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懇親会では短パン社長&藤井先輩&マドンナと贅沢なアパレル談義させていただきました

 

思想を持って、自分の言葉で、誰に何をどう伝えて、どうして欲しいか!

「頭で分かったつもり」「知ってるつもり」「やってるつもり」

を、いちいちぶち壊して考えさせてくれる藤村先生、短パン社長、ツヴォイさん、そして藤井先輩。本当にありがとうございました。

伝わるチカラ磨きたいと思います。

しかし、文学も芸術も下敷きに楽しみながら学ぶこの圧倒的な場、エレメントEはほんとヤバイです!

 

ではまた。

 

 


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沖 啓太郎

1966年大阪市生まれ。 大阪市住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキの三代目。 アパレルメーカーと小売業と商店街の経験と情報を駆使しながらファッションを通じて心豊かなライフスタイルを提案できる店づくり心がけています。

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