ウチが福袋をしない理由

松葉つえで新年の仕事をスタートする事になったクレアトール オキ三代目オキケイタロウです。そこらへんの事情をご存じでない方は昨日のブログ「結構なお年玉いただきました!」を見ていただければ幸いです。

さてクレアトールオキは明日が仕事初め、新年ミーティングの資料作りを今日の内にまとようと思ってたんですが怪我のせいかどうかは分かりませんが全然気分が乗らないのですごくテキトーなものになってしまいました(笑)。

今年は外出できなかったので街のお正月セールの雰囲気があまり分かりません。ただこれだけ暖かかったらコートやダウンといったアウター類は苦戦するやろうなって思います。買う側からすると売れ残って再値下げのチャンスがあるって事です。

あ、ボクがたまにする服屋さん的発言はあまり期待されてなかったですよね!

狙うなら専門店の福袋を!

さて、お正月の初売りセールといえば福袋。ひと頃に比べると目にする量はだいぶ減ったとはいえ百貨店やショッピングモールのお店、個店の専門店でもやってるお店はやってます。そして今福袋が一番元気なのがネットショップ。最近は「福袋 ネタバレ」で検索すると色んなブランドの中身と感想が見えるので面白いです。

服屋の立場からするとこの福袋、受け取るお客様の基準で「福袋」から「悪魔の袋」に変わる可能性もあるものなんです。ネット上では「鬱(うつ)袋」「糞(くそ)袋」とまで言われるらしいです。

そもそも福袋は初売りの中身の見えない運だめし商品セットのはず。価格も大体販売価格の5倍から10倍くらいの商品をセットする事が多いので価格だけで言うととってもお得。最近ではあらかじめ中身が見える福袋も多数。特に百貨店やモールに出店してる大手アパレルブランドはこの手をよく使ってるようです。内容を見ればセール用、福袋用に作っている商品も少なからずありますから完全にバーゲンセット販売作戦ですよね。

お客様がそれを理解して、そのブランドに愛着を感じて遊び心で年始の運試し的な気分で福袋を買って頂ければそれに越したことは無いです。

かたや専門店の福袋、基本的に店にある在庫をベースに作ります(もちろんそうでないお店もあると思いますが)。大手のSPAブランドに比べれば、福袋用商品でない分とってもコストパフォーマンスは高くなります、いい商品が入っている確率が高いわけです。だから、どうせ福袋を買うなら専門店の方をお勧めします。

でも、でも、でも!専門店の商品ってそのお店のテイストや品揃えや商品のグレードってとっても幅広くて個性豊か。専門店の福袋の場合はそのお店のスタッフとある程度コミュニケーションがとれてないと思いっきり想定外の商品が入ってる場合もありますから、そこは注意が必要ですよ!

販売する側もお客様との関係性が高い分、期待を裏切る商品を入れようものなら・・・恐いです(笑)

気に入るものが1点でもあればお得満足度は高い福袋になるのでしょうが、思った商品が全く入って無い福袋はただのゴミ袋になってしまう、それが悪魔の袋です。

元は1点1点大事に販売していた商品を価格を合わせるために福袋に入れる事がどうしてもできないんです。それだったらその1点のみを値下げします。だからウチは商売下手なんやってよく言われますが(笑)

期待されている福袋には福があるけれど、売り手の都合で作った福袋に福は無い。

そう思ってるのででクレアトールオキは

 

福袋は販売しません!

 

仕事初めの前に福袋のニュースを見ながら思ったのはそんなことでした。

ではまた。


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沖 啓太郎

1966年大阪市生まれ。 大阪市住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキの三代目。 アパレルメーカーと小売業と商店街の経験と情報を駆使しながらファッションを通じて心豊かなライフスタイルを提案できる店づくり心がけています。