LOVE KNIT〜小売店が毛糸メーカーさんの展示会に行く理由

こんにちは、初めて行ったビルの階段室に閉じ込められてトラウマになりそうな住之江区のクレアトールオキ三代目オキケイタロウです。

《ビルの階段室に閉じ込められた回のブログはこちらからどうぞ》

さてさてボクは洋服の小売店です、どこに商品を仕入に行くかというと基本アパレルメーカーさんです。
そのアパレルメーカーさんは商品を作るために生地メーカーさんや糸メーカーさんに仕入に行きます。

普通は小売店が生地メーカーさんや糸メーカーさんと顔を合わす事も話をすることも無いです。ところが直接取引をしないので経済的なメリットは何もないはずなのに、ボク達小売店に「展示会においで!」と声をかけてくれる糸メーカーさんがあります。

丸安毛糸さんのLove Knitという展示会

東京の両国にある丸安毛糸さんという会社がそれです。ニットが好きで好きでたまらない社長と社員の皆さんが、ニットの楽しさや基本や可能性についてレクチャーしてくれるちょっとそこらへんには無い展示会、それがLove Knitなんです。

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普通、売上の上がらない相手を展示会に呼んでくれることなどあり得ないですよね。
ニットの良さ・素晴らしさをただ伝えたい!という思いのこもった展示会は参加したものでないとわからない。岡崎社長はじめ社員のみなさんの熱い説明&ボクたち小売店側の質問攻めにもいちいち丁寧に答えてくれるので、それがそのままボクたちの店頭での知識やセールストークになるという感じです。お店にとって洋服の形・デザイン以前に糸や編み地のトレンドを知る事が出来るのは凄く勉強になります。

ボクの尊敬する岡崎社長のブログもぜひこちらからどうぞ

小売店の現場は商品の事を50%しか理解していない

素材の事を知らずに発注することは、その商品のことを50%しか理解してないんじゃないのか?
50%というのは乱暴ですけど、商品のファッションとしてのテイストや雰囲気が50%、残り50%が素材や原料の特性。両方知って初めて理解したと言えるんじゃないのかなって思います。

店頭で起こるトラブルの原因は「素材の事を知らなすぎるから」だと思うんです。
素材特性を理解しておけば、たとえばニットのトラブル、

「伸びた」
「縮んだ」
「毛玉になった」
「色落ちした」

などデメリットやケアの方法も含め事前に説明しておけるし、トラブルはだいぶ減ると思うんです。
知らないから伝えられないんです。

そして売場ではその枕詞には「値段高かったのに・・・」が必ずと言っていいほどついてきます。
価格が高くても伸びる素材は伸びるし、ピリング(毛玉)になるものはなる。
ニットではないですがポリウレタン素材などは3~5年で必ず劣化するものもあります。
ファッションとしての価値観だけじゃなく、素材・原料の特性や知識もお客様にお伝えしないといけないって思います。
もちろん、アパレルメーカーさんはその辺のことは十分考慮してモノ作りをされてるわけですが、展示会時には商品の話はしても素材・原料についての突っ込んだ話はできないのも事実。
だからLove Knitはボクたち小売店にとってもとっても有難い展示会なんです。

そして、何より楽しい展示会!

そして勉強になるだけでなくとっても楽しい!以下展示会の様子です。

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顔出しパネルがお出迎え!

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マルヤスガチャでブルーのニット帽当たりました!

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昔は一般家庭にもよくあった手横の編み機、実演でニットの原理を勉強。

 

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岡崎社長を囲んでチームニット!お約束の記念撮影

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そして懇親会はDancing crab!完全手づかみでカニを頂きました

ね、楽しそうでしょ!楽しく学べる仕掛けとそれを支える丸安毛糸の皆さんのおもてなしの心がまた素晴らしいんです。ここに来るとモノづくりの現場のみなさんの想いをちょっとでもお客様にお伝えできる店になりたい!今回もそう思わせてくれるアツイ展示会でした。

岡崎社長、井部さん、佐野さんはじめ丸安毛糸の皆さんありがとうございました~!


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沖 啓太郎

1966年大阪市生まれ。 大阪市住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキの三代目。 アパレルメーカーと小売業と商店街の経験と情報を駆使しながらファッションを通じて心豊かなライフスタイルを提案できる店づくり心がけています。