棚卸しは商品よりも自分自身を

三寒四温と言いますが寒い日と暖かい日が交互にやってくるので、寒い日はアキレス腱がピリピリしますクレアトールオキ、沖啓太郎です。

商品の棚卸しで思う事

小売業なので棚卸しというものがあります。ウチの店は年に3回、コンピューターのシーズン更新が8月と2月、決算が2月末にあるので必然的に2月は2回棚卸しをすることになります。

20日はそのコンピューター用の棚卸しの日。実は数年前に業務を簡素化しようと人力の手書き方式からITの力を借りてバーコードをスキャナーでピッと読みとる方式に変更したんです。

良かった点は

・何より在庫が正確
・計算も機械任せで楽ちん
・二人ひと組がワンセットだったのが一人で作業できるのでスタッフを残業させずにすむ

悪かった点

・それなりに器械とシステムの導入費用がかかった

いいと思ったから変更したんであって、悪い点が少ないのは当然です。まあ、わいわい作業してたのが一人作業で寂しくなったのは否めませんが(笑)

棚卸が一人作業になってから、最近やっと気づいた事があります。

それは、商品が良かったから売れて、悪い商品だから売れ残ったんじゃないって事。

かつては、売れなかったら商品のせいで、「もっと売れる商品は無いか?」とモノだけ探してたって事です。

期末なのでこの段階で商品があるという事はシーズン中に売れなかったのは事実ですけど、ただお客様とご縁がなかっただけで商品自体に悪い所はないんです。じっくり棚卸しをするようになって自分たちが必死になって発注した商品たちを見て思うのはそんな事。

昔だったら「何で売れへんねん!」とか「何で仕入れたんやろ?」といちいち商品やスタッフに文句を並べてたところですが、よくよく考えてら商品が悪いから売れないわけではない。

特にボク達のような顧客商売、ある程度顔の分かるお客様との商売では「伝わらなかった」、「伝えきれなかった」から売れなかったという事なんだと思うんです。

だから不良在庫っていう言葉がありますがボクは嫌いです。

アパレルの発注時期はだいたいシーズンの半年前、という事は今残ってる商品はおよそ1年近く前に展示会に行って注文したということです。1年前の企画、半年前の発注というアパレル卸の仕組みの中で小売業の立場でできる事はと言えば「お客さまの顔の見える発注に責任を持つ」という何とも当たり前のことだけ。発注段階は「あの人にこれおススメしたいな」とか「あの人絶対好きそう」とか色々それなりに悩み、考えながらもワクワクしながら発注するわけです。結局、不良なのは伝え方の方なんだとやっと気付いたという次第です。

とはいえビジネスなので結果がすべて。今も昔も売れるべきものは売れるし、売れないものは売れない。特に今は、バーゲンで価格を下げても売れないものはとことん売れない時代です。在庫を抱えて商売するものの宿命ですが、いくら売れても残る在庫が多ければそれだけでアウトです。

もっともっと伝えるチカラを身につけたいと思う今日この頃です。

 

自分の行動も棚卸しが必要

ということで、商品の棚卸しよりも自分のやってる事の棚卸しの方が大事だわ~!という事に今更ながら気づいたものの・・・

さて、何から手をつけるか?

やっぱり、仕事も思考も実生活も整理整頓の苦手なボクは目の前におこる事ひとつずつしか対処できない事にも改めて気づくわけで。。。

まずは、お客さまにお届けするニューズレターを全力で頑張ろうと思った次第です。

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ではまた。


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沖 啓太郎

1966年大阪市生まれ。 大阪市住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキの三代目。 アパレルメーカーと小売業と商店街の経験と情報を駆使しながらファッションを通じて心豊かなライフスタイルを提案できる店づくり心がけています。