フォーマルウェアってカッコよくないよねと言われました。その原因は・・・?

ブラックフォーマルを見に来られたお客様から「フォーマルウェアってカッコよくないよね?」って直球な意見を言われちゃいました。それはそれで正直な意見だと思うんですね。確かに専門店にしろ百貨店にしろブラックフォーマルのコーナーって昔からあんまり変わり映えしないような気がします。

クレアトールオキの沖啓太郎です。

あ、ウチはレディースのお店なのでここでいうフォーマルウェアっていわゆるレディースのブラックフォーマルの事です。主に弔事の席で着る服の総称です。

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一人に言われるという事はその何十倍の人もそう思ってるという事で、お客さまに対して説明した事を思い返しながら検証です。あくまで私見ですが(笑)

ドレスコードというものがある

ひとつにフォーマルウェアには、ドレスコードというものがあるから。

Formalを辞書で引くと

1.正式の,公式の,本式の (⇔informal).

2.儀礼的な,礼式の

(研究社 新英和中辞典による)

とあります。

そもそも、冠婚葬祭のセレモニーの為に正式に着るものがフォーマルウェア。そこにはドレスコードというものがあります。

ドレスコードってつまり「服装規定」の事。だから会社だったら会社の、パーティーだったらパーティーの、セレモニーだったらそのセレモニーの服装ルールのことなんです。学生さんの制服なんかの校則もドレスコードですね。会社だったらスーツ着用・ジーンズ禁止とかのルールもそうです。

学校や会社のように文章でキチンと書かれてたらルールも分かりやすいですが、一般の冠婚葬祭の場ってドレスコードの説明ほとんどないですよね。結婚式もお葬式もだいたい過去の経験則にしたがってるってことです。

だから、フォーマルウェアを作るブランドはトレンドよりまずドレスコードをきちんと踏まえてモノづくりをするんです。多少のトレンド感は入れても基本的にドレスコードに縛られるからどうしても目新しさに欠けてしまうところはあると思います。

礼服にも正式な順に正礼服→準礼服→略礼服とありますが、大丈夫です!ほとんどの人はそのルールは分からないし、気にしていないですから。

ただ、知っていて崩すのと知らないのとでは大きな違いがありますから、超基本的な事だけ書きますので頭の片隅にでも置いてくださいね。

正礼服のNG(レディースの場合)

正礼服って喪主やその親族近親者として着るの場合の礼服です。一番「ちゃんとした」礼服です。まあ、最近の「ちゃんとした」はいい加減なものやと思うんですが・・・

・黒に限る、光沢のない素材、肌を露出させない長袖、が基本。

・レース、刺繍もNG

・パンツ、プリーツもNG

・バッグは光沢のない布製

結構うるさいでしょ。でも、安心してください!

会葬する側はドレスコードをとやかく言う人はほとんどいませんし(たぶんね)、上の例も準礼服や略礼服だったらOKということになってますから、パンツスーツや刺繍やレースのあるものを着てもいいしや革のバッグを持っていってもブラックであれば大丈夫です。

日頃着ないアイテムは違和感がある

ドレスコードに則ったフォーマルウェアはファッションのトレンドから少し離れたアイテムだし、最近のファッションの売り場ではあんまり見ないし、違和感があるのは仕方ないでしょうね。

ボク達が日々関わるフォーマルの場も、だいたい冠婚葬祭の「婚」と「葬」くらい。それも時代とともに最近は人前婚、家族葬のようにセレモニー自体もカジュアル化とコンパクト化がすすんで、ドレスコードなんて誰も何も言わなくなってます。

礼を尽くす気持ちが一番大事

でもね服屋が言うのも何なんですが、服装ももちろん大事ですが結局は出席するセレモニーのホストに対する礼を尽くす気持ちが一番大事だと思うんです。

 

だって、

 

 

例えば、

 

 

ただのフォーマルウェアも、

 

 

この人にかかれば、

 

 

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短パンも正装になっちゃいます!有無を言わさずカッコイイ!(写真勝手にお借りしました)

フォーマルウェアは心で着る!そういう事です。

ではまた。


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沖 啓太郎

1966年大阪市生まれ。 大阪市住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキの三代目。 アパレルメーカーと小売業と商店街の経験と情報を駆使しながらファッションを通じて心豊かなライフスタイルを提案できる店づくり心がけています。