獺祭が教えてくれた事

定休日の今日は同業者の勉強会グループで商業界の近畿ゼミに参加してきました。住之江区のクレアトールオキ三代目オキケイタロウです。今回のゲストスピーカーは最近マスコミでもよく取り上げられている獺祭(だっさい)の酒造メーカー旭酒造の桜井博志社長のお話だって言うので興味津津でした。

あ、ぼくが懇親会で獺祭が飲めるという情報につられてホイホイ飛びついたって話はどーでもよかったですね。

さて今日はかなり真面目ですよ!
商業界っていうのは最近ではそう、ボクの学ぶエクスペリエンスマーケティングの特集でも有名になりましたが、そもそもは出版と商業界ゼミナールという商人の道場を昭和23年から開催している恐ろしく歴史ある会社です。

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≪商業界のホームページはこちらからどうぞ≫

もともとボクが属している婦人服の小売店の勉強会グループの大先輩、松本賢一さんにお誘いを受けて毎年近畿地方で行われる近畿ゼミに参加させてもらってるんです。大阪・京都・兵庫と毎年持ち回りで真正面から「商人とは」について学ぶゼミです。

逆境から生まれた獺祭(だっさい)

日本酒好きでなくても最近良く耳にしませんか?マスコミでもよく取り上げられている獺祭。品薄でウチの向かいの酒屋さんに頼んでもなかなか入手困難だそうです。

でもこの名酒が山口県の過疎の町の負け組と言われた小さな酒蔵さんから生まれた事は今日初めて知りました。
山奥の過疎地、県内から酒米を卸してもらえない、杜氏がFA宣言をして退社していくといった超アゲインストの状況で桜井社長はシンプルに原点に返られたんだと思いました。

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杜氏がいないんだったら自分たち社員だけで作ってしまおう!
一切の妥協を排除した理想の酒を作ってみよう!
安売りはしない。既存の市場にこだわらず売れる酒屋さんだけに卸そう!

負け組だったからこそ既存の常識にとらわれず、シンプルに物事を突きつめて一から獺祭をつくりあげたというお話が刺さりました。
「酔うための、売るための酒ではなく、味わうための酒を求めて」というコンセプトを製造から販売までブレずにこだわり、マーケットを早くから世界に向けた結果が今に繋がってるってことなんですね。

ピンチこそ変化するチャンス

今日の桜井社長のお話で何度も言われた事、どうしようもなく負け組で、ダメだったからこそ変化できたという事です。失うものが無いからシンプルに考え、無駄な事や妥協を排除し理想を追えたってところが、商環境の厳しいといわれるボク達アパレル業界も大いに参考にしたいなって思いました。

なにしろチャンスはピンチの顔をしてやってくるんだから!妥協をやめてシンプルに本当に自分の好きな事を追いかけたいですね。

にしても、懇親会で頂いた獺祭の磨き二割三分の美味しかったな~!
これも今日知った知識です。二割三分の意味は酒米の表面を二割三分になるまで磨くという意味だそうです。つまり酒米の77%はお酒にならずに糠になるんです。そこまで磨き上げたお酒が美味しくないわけがない。実際、本当にすっきりした味わいで日本酒の苦手な人もこれなら飲めるんじゃないかと思います。機会があれば是非是非ご賞味くださいね!

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ではでは、今日も上機嫌な一日をお過ごしください!

 


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沖 啓太郎

1966年大阪市生まれ。 大阪市住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキの三代目。 アパレルメーカーと小売業と商店街の経験と情報を駆使しながらファッションを通じて心豊かなライフスタイルを提案できる店づくり心がけています。