繋がりから化学反応が起こればきっと面白い!〜rontam神農社長と

一説には、人が一生のうちに出会う人の数は・・・
何らかの接点を持つ人が3万人。
そのうち近い関係(同じ学校、職場、近所など)が3000人。
さらにそのうち親しく会話を持つのが300人。
友人と呼べるのが30人、親友と呼べるのが3人らしいです。

真偽のほどは分かりませんが、自分にもたくさんの出会いと繋がりがあって、今いったいどれくらいの人と関わってるのかな?と思います。

本気のモノ作りの社長と出会いました

さてさて、知ってるつもりになってる事ってホント多くないですか?
その道のプロに出会うたび思う事です。ボクは本当に物を知らないなと。
 
この度フリーライターの南 充浩さんが繋いで頂いたご縁で、神戸長田のヒールパンプス靴メーカーrontamさんに伺ってきました。
神戸の長田といえばケミカルシューズの産地で有名ですが、1995年(平成7年)の阪神大震災で大きな被害を被り生産量が半分にまで落ち込み、そこから神戸シューズとして地道に復興してきた地域です。
rontamの神農正道社長もそんな企業の3代目社長さんです。
 
そもそもウチはファッションの小売店なんで靴も販売してますが、がしかしフツーは零細のいち小売店が靴のメーカーさん(工場さんの意味)と直接モノ作りのお話をする事はないです。
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想像以上に大きくて素敵な外観の社屋にビビったのは内緒です!

紹介でなければ会わなかった繋がり

最近でこそ、製造メーカー(いわゆる工場)さんがアパレルメーカーさんや問屋さんを飛ばして直接小売店に営業に来られる事が増えました。
でも、ほとんどが商談成立する事は少ないです。
なぜか?
それはお互いがお互いの現場の状況を分かってないから。
小売店はお客様の事は知ってるけれどモノのことは分かったつもり。
メーカーはモノの事は分かるけれどお客様の事は知ってるつもり。
モノを作るにはロットと言うものがあり、作る立場からすると今の中小零細小売店が要求する多品種小ロットを聞けば驚きを通り越して呆れるんじゃないかと思います。
それくらい小売店の現場は細かい数字の積み重ねなのです。
製造メーカーさんがアパレルメーカーや問屋さんが衰退してきたから、直接小売店と取引したくなる気持ちはよくわかります。
それは逆に言うと、小売店の自分たちも同じ気持ちだから。
できることなら自社ブランドで周りの影響を受けずに、さらに言うなら原価も抑えて商品を作りたい。
 でも、作る現場と販売する現場の両方を一番知ってたはずのアパレルメーカーや問屋さんの衰退が現実の答えなのかもしれません。
それくらい、製造する現場と販売する現場は感覚が違うということです。
話が逸れました(笑)
それでも、今回お会いしてお話を伺いたいと思ったのは、そんな双方の感覚を理解するさんの紹介があったからこそ。
大事なのは製販お互いが同じ方向に向かってる感覚、それがないと話はおそらく平行線。多分目の前に商品だけ持って営業されてたとしたら・・・おそらく話10分で終了してたはずです(笑)今、モノ(商品)だけの話は実はそれほど重要じゃないから。
あ、重要じゃないと言ったら語弊があります。商品は良くて当たり前という意味です。
rontamの神農社長のブログを読ませてもらってその感覚に共感したので今回お話を聞きに上がった次第なのです。
あ、神農社長のブログ面白いですよ。

あんな事もこんな事も知らない!

案の定、ここに書くのも恥ずかしいくらいのびっくりするほどの自分の無知さでした。
ひとつサイズの例を挙げると・・・
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レディース靴のサイズ・ワイズ表

コアサイズの靴しか見た事がなかったので、店頭では「3Eだから幅広で履きやすいですよ」とか簡単に言っちゃってました。

考えてみれば当たり前の事ですが、まず人の足ありきで、そのお客様のベターフィットを探すべきなのに「楽に履けて、足に触るクッションが良くて、見栄えが良い」という基準だけでセレクトしてました。
それ以前にそもそもサイズすら把握してなかったーーー!靴にE以外のサイズがある事も恥ずかしながら今回初めて知った次第です。
聞けば聞くほど靴の事を深く知らず、今までいかに勘と雰囲気だけのエエ加減な仕入れしてたかが分かります。

まず現場同士の意見をシンプルにぶつけ合うのがスタート

ボクの方もリアル小売現場の実情を本音で喋り、工場見学もさせていただき、やっぱり現場同士の話はとっても面白くあっという間に時間が過ぎました。
製造する側と販売する側、それぞれ得意でできることを組換え直して、シンプルに話をぶつけ合う事から何かが生まれるかもしれないし、生まれないかもしれない(笑)
でも同じ土俵、リング、ピッチの上に一緒にいて考える事が大事だと思うんです。
今回の訪問で今すぐrontamさんのヒールパンプスをうちの店頭で展開!という訳にはいきませんが、rontamさんの想いはぜひお客様に伝えたいと思いました。

向いてる方向が同じなら面白いと思うんです。ビジネスだから大失敗は困りますけど、面白い小さなチャレンジは失敗しても笑い話。

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でも、それを分かってチャレンジするんだからいいですよね?

ね、神農社長!!よろしくお願いいたします!


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沖 啓太郎

1966年大阪市生まれ。 大阪市住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキの三代目。 アパレルメーカーと小売業と商店街の経験と情報を駆使しながらファッションを通じて心豊かなライフスタイルを提案できる店づくり心がけています。

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