落書きでも売上を作れる人がいます!

大阪市住之江区の加賀屋商店街にありますクレアトール オキ三代目沖啓太郎です。

アパレルメーカーと小売業でかれこれ四半世紀以上、洋服関係で仕事をしてきました。アパレルばかり、一応プロのバイヤー、経営者、オーナーとしてモノを売るお仕事をやってきたつもりです。

洋服に限らずいろんなブランドや販売方法を見てきましたけど、さすがに今回はホントぶったまげた、ある意味ボクにとっては「事件」でした。

普通、洋服を買う時どういった買い方されますか?

リアルのお店ならショーウインドウやディスプレイされた商品、ECサイトならいろんな角度から撮られた写真と価格も含めた詳細な説明を見て吟味しますよね。

リアル店舗なら試着して値段や他のお店やブランドと比べたり悩んだり・・・

まあ悩むのも買い物の楽しさのうちではありますが。

そんなアパレル業界の常識というか固定概念というかそんなものを根底からひっくり返す出来事を眼にしたんです。

それはfacebookの投稿から

つい先日、敬愛するピーアイの短パン社長 奥ノ谷圭祐さんのfacebookの投稿にサラッとこうありました。

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最後の数行にこうありました。

次発表しようと思ってるKeisuke okunoyaの商品。この汚い絵でもきっとたくさんの注文が入ってしまう。密かに注文を受け付けしつつ、合宿2日目もがんばります。

 

Keisuke okunoya第18弾発売!

Keisuke okunoyaというブランドがあります。もともとFacebookとTwitterだけで注文を受け付けるという、つまりSNSで短パン社長と繋がっててその投稿を見ている人だけが買えるブランドなのです。

確か2014年くらいからスタートしてもうすでに第17弾まで発売終了してます。今までに短パンあり,オックスフォードのシャツあり、ポロシャツあり、Tシャツあり、カーディガンあり、インナーダウンベストあり、カシミヤストールあり・・・その他着回しのきくアイテムを第17弾まで発売されてます。

《Keisuke okunoyaのコレクションはこちらからどうぞ!》

短パン社長自らモデルとなり、着こなしやあわせ方までアドバイスしてくれるというステキなブランドで、しかも購入者はfacebookの短パングループに入って交流できるといううれしい特典付き。

あ、品質がメッチャよいのは当然中の当然として、洋服が売れないと言われてる時代になんでこんなに話題になるのか?

そもそも、SNSだけでしか買えないので知らない人は全く知らないわけです。

お値段はちょっぴり高めだけど定番で高品質なのでみんなが殺到して買っている・・・・・

わけでは絶対ないと言い切れます(笑)

 

Keisuke okunoyaを買う理由

ちなみにボクがKeisuke okunoyaを買う理由も、決してその商品だけが欲しくて買ってるわけじゃないんです。うまく言えないですけど短パン社長の雰囲気・空気感を共有する権利を買ってるんじゃないのかなと思うのです。まあ要するに奥ノ谷さんがする事が好きなんです。

商品を介して短パン社長とSNSで絡みたくて、お揃いでゴルフしたくて、Keisuke okunoyaを着る為に数十キロの減量する人がいたりします。

そうみんな、ボクも含めて買ってるのはモノじゃなく「好きだから」「楽しそうだから」を買ってるんでしょう。

短パン社長の考えるスペシャルな特典が楽しいから?

短パン社長とSNSでコミュニケーションすること?

短パン社長の直筆レターが欲しいから?

全部そうかもしれないけど、それだけじゃない。

本質は「楽しそうだから!」なんだと思うんです。

しかもいつも注文開始から締め切りまでが3日とか2日とかで、あっちゅう間に締め切られてしまうスピード発注は相変わらずで、今回も残念ながら早々に締め切られました。

今までなら、twitterやinstagramでさらっと告知してから、ブログで詳細発表&facebookシェアというパターンです。これすらアパレル業界では特異な方法なんですよね。

 

しかし・・・

 

今回は・・・

 

さらに、アパレル的にも小売店的にもあり得ない見たことない販売方法。

 

ホントにスゴイです(笑)

 

だって発表されたのは・・・

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これだけ!

・・・・・ほとんど落書きです!

 

分かってる事といえば、たぶんTシャツで、たぶん3枚セットで、たぶんパックで袋に入って、たぶん2万円って事だけ。素材すら分からないって一体どーゆーことでしょう?(笑)

それもfacebookで「密かに注文を受け付けしつつ・・・」って書いただけで24時間で300セット近く注文殺到したそうです。

もう尊敬とか驚愕とか飛び越えて超越しまくってます。フツーじゃないです!

アパレルや小売店でこの絵を持って行って注文とって来れる人なんていないです。

今回改めて確信した事はKeisuke okunoyaの売り物は間違いなく短パン社長、奥ノ谷圭祐さんという人そのものだという事。

火の消えたようなアパレル業界でひとり気を吐く・・と書きかけてはたと気づいたのは、オクノヤさんならアパレルであろうとなかろうと、宝石だろうが布団だろうが、掛け軸だろうがマンションだろうが、売れないものは無いんだと思います。なぜならホントの商品は自分自身なんだから。

自分自身を売り物にする方法はオクノヤさん自身が今までずっと愚直に発信されてきた事。

そして、答えは上の投稿の中にも

お客様が決まれば、流行は自分で作れる。そのお客様を決めるのは、商品やサービスでなくてアナタ。あなた自身の発信が大切。

ってあります。オクノヤ流はどう逆立ちしても真似できないけれど、もっと発信して自分自身を売り物にする事はもっとできるんじゃね?と自問したところでございます。

 

今日は特にいつもにも増して拙い乱ブログ、最後まで読んで頂いてありがとうございます。

ではまた。

 

 


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沖 啓太郎

1966年大阪市生まれ。 大阪市住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキの三代目。 アパレルメーカーと小売業と商店街の経験と情報を駆使しながらファッションを通じて心豊かなライフスタイルを提案できる店づくり心がけています。