要らないものはタダでも要らない時代に来店していただく方法

気がつけばあっという間に1月ももう9日。いい加減時間管理術を体得したいクレアトール オキ沖啓太郎です。

1/5の仕事始めはスタッフ揃っての新年ミーティング、そして6日の新年初売りからプレセールでした。

あ、プレセールというのは日頃プロパー(割引なしの正価)で買っていただいて名簿を作らせてもらってる顧客様にだけお礼の意味を込めて先に行う内緒のセールのことです。
(Okipediaによる)

タダでもいらんわ!

最近お客様から言われる言葉の中に、

「タダでもいらんわ!」という大阪らしいキツーイ言葉があります。半分冗談ですよ、さすが大阪の下町商店街、でもそんな言い方ないやん!

モノは溢れて大概の物は持ってるし、ましてや洋服のように自分の趣味やテイストで買うものになると値段云々では無いという至極当たり前のことを言った言葉ですけどね。

そりゃモノと情報が足りなくてお金が余ってた時代と違ってモノも情報も選べないほどあって、お金を使うところも山ほどある。

プロパーもセールもまんべんなく売れてた時代から、欲しいものはピンポイントで、いらないものは「タダでも要らない」時代にとっくになってる!

「セールでも売れなくなった!」

というのがアパレル業界の大体の論調。今までみたいに足りない事がないんだから今までみたいに売れる事はないのは当たり前の話。

アパレルメーカーさんの情報を聞いても、同業者の皆さんの話を聞いても大体同意です。

そんな中ウチもプレセール4日間を終えました。とても嬉しかったのは予想以上にたくさんのお客様に来店いただいた事、そしてそれ以上に

ほぼ全てのお客様とニュースレターをネタにお話ができたこと!

というか、お客様の方から声をかけていただくことがとても増えたことなんです。

・手紙見てるよ!

・面白かったわ〜!

・楽しみにしてるの〜!

などなど・・・ありがたい言葉をいっぱいかけてもらいました。いや自慢とかじゃなくて、その内容はいたって薄いものです。そういうことじゃなくて言葉投げかけ方を一つ変えるだけでこんなにコミュニケーションの量が増えるものか!と正直驚いたという話です。3年前の冬まで面白くも何ともない単なるお知らせハガキDMを送ってましたから。
タイトルは・・・

・Spring Collection

・Golden Week Fair

・Knit collection

・Winter Final Bargain

などなど横文字を並べただけの何がしたくて、何を伝えたいのかさっぱりわからないクソDMをお送りしてました。(セールだけはかろうじて安くなる事だけは伝わってたかも(笑))

過去のDMお見せしましょうか?こんなんです!

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ひどいな!伝わるものの全くない作ってはいけないDM例です(笑)

 

文章の稚拙さやニュースレターとしての内容の薄さはさておき、最近はとにかく自分の言葉で自分の考えてることや他愛ない日常的な事やどーでもいい話までとにかく素のまま感謝の気持ちを手紙として書くようにしてます。さわりだけお見せします

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ニュースレターとしてはまだまだ内容もページ数も厚みを増したいところです

ベタでしょ?でも内容はさておき、誰が何を言ってるかが相手に伝われば何らかのリアクションは必ずあるんです。自分の顔を出してまず「いつもありがとうございます!」と感謝を伝える。リアルの店頭だったらいつも自然としてる事。でもリアルで会える人数は限りがあるのでDMに手紙として書く。
もう紙販促の時代も終わろうとしてるので、媒体はSNSに移っていくんでしょうがやる事は同じ。自分の言葉で目の前の人に伝える事が大事じゃないかと思うんです。

こちらが来て欲しい時だけ案内を出すんじゃダメですね。

零細小売店がお客様に来店して欲しい時に来てもらえる方法はただ一つ

とても簡単です。それは1年365日のうちの1日こちらの望むときに来店して欲しかったら、残りの364日は大事なお客様に日頃の感謝を伝え、たくさん話をさせてもらって相手の事をもっともっと知る事、そしてその人にとってのカワイイ・カッコイイ・楽しい・役に立つ・問題解決するのいずれかのアイテムを提供する事が小売業の使命じゃないかとボクは思うのです。

そのためにリアルでもニュースレターでも黒板でもSNSでも使えるものは総動員して個人と個人のコミュニケーションを図る。大企業と違い中小・零細企業の強みは個人の魅力とコミュニケーション力だから。

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最近は黒板もなかなかのコミュニケーションのネタになりつつあります

お客様にお伝えするのは「感謝と有益情報」、決めるのはお客様自身!

ちょっと極論すぎますがそれくらいの覚悟でお客様とどっぷりの関係性を築きたいものです。

ではまた。

 

 

 


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沖 啓太郎

1966年大阪市生まれ。 大阪市住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキの三代目。 アパレルメーカーと小売業と商店街の経験と情報を駆使しながらファッションを通じて心豊かなライフスタイルを提案できる店づくり心がけています。