繊研新聞さんに掲載されて思うこと

大阪市住之江区のクレアトールオキ三代目の沖啓太郎です。

どこの業界にも専門紙があるように、アパレル産業やファッション・繊維関係にも業界新聞、繊研新聞があります。実は先日の事、その繊研新聞になんと写真付きで掲載して頂きました。

そもそも写真付きの記事になるような事は話してません・・・あしからず

そもそも写真付きの記事になるような事は話してません・・・あしからず

だいたい川上から川下まで景気のいい話がほとんど聞こえてこない最近のアパレル業界。
繊研新聞さんもいいネタ探しに奔走しておられます。
アパレル業界といっても取材対象は超大手のテキスタイルメーカーさんや糸屋さんから自分たちのような超零細小売業まで、しかも小売業だけ見ても百貨店・量販店・チェーン店・専門店があるし、レディースファッションだけでなくメンズ、子供、ベビー、下着などなどジャンルもとても幅広い。

その中で大阪のはずれのローカル商店街の、いち専門店の意見を取り上げて頂いて有難いし嬉しいのですがウチ程度の店を取材してもらえる状況って・・・客観的に見てヤバイですよ、アパレル業界!そんなにネタが無いのかと心配になってきました(笑)

というのは冗談ですが、ウチの店の実力で取材された訳ではなく、ある合同展を主催するM本さんや某アパレルメーカーのK田さんがボクの事をご紹介して下さってこそ取材に来られたことをボクは知っています。

ホントにご縁というか人の繋がりがあってこそです、ありがたいです。

アパレルの閑散期ってひょっとしたら・・・これからずっと?

「御社は閑散期対策って何かされてますか?」

取材内容は小売業の閑散期対策についてでした。そんな質問をされて逆に閑散期とか繁忙期って売り手目線の言葉じゃないのかなと思ったんです。

アパレル業界だけでなく、昔からよくニッパチ(2・8)は暇って言います。言わずと知れた2月、8月です。でも最近は何も手を打たなければ・・・ずっと閑散期です。

逆に繁忙期ってあるの?と聞かれれば、ふた昔ほど前ならDMを出したり何かしらイベント事のお知らせをすればそれなりに来店される方は増えたんでしょうが、今のお客様はそんなに甘くない。

夏が来たから、秋が来たから・・・という単純な理由だけで季節毎に服を買う人が一体今どれくらいいるのでしょうね?

店の都合に合わせなくても、いつでもどこでも物は溢れてるしリアル店舗も通販もECもどこででも、しかも結構安く買えるから慌てて買う必要もないし。

基本的に箪笥やクローゼットやラックは洋服で一杯。

でもファッションやおしゃれが嫌いな人はあんまりいないし、街へ出れば右を見ても左を見ても世の中オシャレな人だらけですよね。

てことは、ファッションをモノとして買う人がいなくなったって事だと思うんです。リアル店舗で商品を買っていただくお客様の心理を自分に置き換えて考えてみました。

 

買っても買わなくてもいいけれど、

品質も価格も納得し気に入った商品を、

居心地の良い、いい雰囲気のお店で、

言う事も行動も信頼できる人から買う。

 

って事だと思うわけです。

売り場に立っていると、ただお客様と1対1の関係があるだけで、季節や売り手の都合とかはすでに関係のないものになってるのを肌で感じるんです。

プロパーであれセールであれ、その時々その瞬間瞬間、お客さまの心のアンテナに引っかかるようなセレクトや提案に磨きをかけないといかんなと思った次第です。

繁忙期、閑散期って言う言葉もモノが足りないマスの時代の言葉で、これからは死語になるかも?とそんな事を思いました。

 

業界紙に掲載されるとお客様じゃなくてメーカーさんがやってくるの法則

そして、メディア掲載されて喜んでる場合ではありません。なんせ掲載されて来店が増えるのはお客様ではなく新規のアパレルメーカーさんの営業マンだから(笑)

そうなんです、だって繊研新聞の読者って一般消費者じゃなく繊維業界の関係者だけですからーーーーー!

フツーの人は読まないからーーーーー!

新規のアパレルメーカーさんたくさん来れてもそんなに仕入できないからーーーーー!

 

ハイ、ということでいま自分に出来る事は、目の前のいつものお客様に喜んでいただく事、役に立つ事を深掘りする事でございます。

今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。

ではまた。


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沖 啓太郎

1966年大阪市生まれ。 大阪市住之江区の加賀屋商店街にあるクレアトールオキの三代目。 アパレルメーカーと小売業と商店街の経験と情報を駆使しながらファッションを通じて心豊かなライフスタイルを提案できる店づくり心がけています。

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